背中の脂肪吸引、肩甲骨から腰上まで範囲の決め方

背中の脂肪吸引を調べ始めるきっかけは、鏡よりも写真であることが多いようです。自分では気づかなかったのに、誰かが撮ってくれた後ろ姿を見て、下着の帯の上に肉が乗っていたり、肩甲骨のあたりが丸く厚く見えたりすることに驚いた、という方が少なくありません。
背中は自分からは見えにくいのに、ほかの人の目には意外と入る場所です。そして、脂肪吸引の中でも範囲の決め方がとくに難しい部位でもあります。肩甲骨の上、ブラジャーの帯まわり、腰の上。どこに厚みがあるのか、それが本当に脂肪なのかによって、取る範囲も、取らないほうがいい場所も変わってきます。
ここでは、背中の状態を確かめる方法から始めて、背中の脂肪が硬いと言われる理由、範囲の分け方、術後の過ごし方、韓国で受ける場合に先に決めておくことまでを順に整理します。
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背中の厚みは写真で確かめます
背中を鏡で見ようとすると、体をひねることになります。ひねった瞬間に肩と背中の姿勢が変わるので、鏡に映る後ろ姿は、ほかの人が見ている背中とは別物です。背中は、自分で見るより写真に撮ってもらうほうが正確です。
撮り方にはいくつか決まりがあります。腕を下ろした姿勢、腕を少し開いた姿勢、いつもの立ち方のまま一枚ずつ。壁から一歩離れて立ち、上から見下ろすのではなく、背中と同じ高さから撮ってもらいます。カメラの位置が上がると、背中は実際より厚く写ります。下着はふだん使っているものにそろえてください。帯の位置や締めつけが変わると、肉の乗り方まで違って見えるからです。
もう一枚、肩を後ろに引いて胸を開いた姿勢でも撮っておくと役に立ちます。いつもの姿勢との差が大きければ、その差の分は脂肪ではなく姿勢によるものです。肩が前に丸まると背中の上のほうが押し出され、同じ厚みでもふっくら見えます。姿勢で変わる部分は、脂肪吸引で減らすものではありません。
帯の上下にできる段差も、理由は一つではありません。大きくは三つで、一つは帯の上下に実際に脂肪の厚みがある場合、もう一つは姿勢で、これは肩を開いた写真と比べると分かれます。三つ目は、サイズの合わない下着に締めつけられた跡です。下着を外して数分たつと線がほどけるなら、組織の問題ではありません。
骨格や筋肉の厚み、皮膚のたるみが主な原因になっている場合も、脂肪吸引で期待するほどの変化は出にくくなります。取れないものを取ろうとしていないかを最初に分けておくのが、背中を考えるときの順番です。
背中の脂肪が硬いと言われる理由
背中の脂肪吸引を解説しているページには、ほぼ例外なく「難しい部位」と書かれています。背中は皮膚が厚く、脂肪の中に硬い線維性の組織が多く含まれているためです。お腹や二の腕の内側の脂肪がやわらかくつまめるのに比べて、背中はつまもうとしても指から逃げるような手触りになります。
この性質は、三つの形で結果に関わってきます。
一つ目は、手で厚みを測りにくいことです。つまんで厚さを見る方法が、お腹や腕ほどには通用しません。外からは全体の太さとしてしか感じられないので、実際の脂肪の厚みは超音波で層を分けて見ないと分かりません。
二つ目は、層の分け方が仕上がりに直結することです。脂肪には皮膚のすぐ下の浅い層と、その下の深い層があります。浅い層を取りすぎると表面に段差や凹みが出やすく、背中は面が広いぶん、そのムラが目に入りやすい場所です。硬い組織を無理に吸引すれば、取り残しやムラにもつながります。超音波で脂肪をやわらかくしてから吸引する方法が多くのページで紹介されているのも、この硬さのためです。
三つ目は、回復に時間がかかって感じられることです。組織が硬いぶん、治っていく途中で硬さやつっぱりに触れる期間が長く感じられることがあります。拘縮といって、皮膚と下の組織がなじみ直していく途中に出るもので、術後数週間から半年ほどかけて落ち着いていくとする解説があります。二の腕よりも余裕をもって経過を見るつもりでいたほうが、途中で焦らずにすみます。
肩甲骨上・肩甲骨下・腰上の分け方
背中の脂肪吸引は、いくつかの範囲に分けて考えるのが一般的です。よく使われるのは、肩甲骨の真上にあたる「肩甲骨上」と、ブラジャーの後ろの帯のまわりにあたる「肩甲骨下」の二つです。これに、腰骨の上に乗っている脂肪、つまり腰上を組み合わせることがあります。
ただ、体の後ろ側は、ばらばらの部位の寄せ集めではありません。二の腕の後ろ、脇の後ろ、肩甲骨のまわり、帯が通る場所、腰の上までが、一枚の面としてつながっています。そのため、一か所だけを取ると、その上下との境目がかえって目立つことがあります。 帯のまわりだけを取れば肩甲骨まわりの厚みが浮き上がり、二の腕だけを細くしても背中がそのままなら、後ろから見た上半身の印象はあまり変わりません。
先ほどの写真で、次の項目を見てみてください。
| 見る場所 | その範囲だけで考えやすい | まわりと一緒に見たほうがいい |
|---|---|---|
| 肩甲骨上(背中上部) | 肩甲骨の輪郭が見えている | 厚みに埋もれて輪郭がぼやけている |
| 肩甲骨下(帯まわり) | 帯の跡が残るだけ | 帯の上下に肉が分かれて乗る |
| 腰上 | 背中から腰まで段差がない | 腰骨の上に厚みが乗り、段になる |
| 二の腕の付け根・脇の後ろ | なだらかにつながっている | 腕を下ろすと折れ目ができる |
| 服を着たとき | 背中がなめらかに見える | 薄いニットに線が透ける |
右側の項目が多いほど、つながっている範囲まで一緒に見たほうが仕上がりはなめらかになります。見落としやすいのは肩甲骨のまわりです。二の腕と背中のあいだで面をつなぐ場所なので、ここに厚みが残ると、ほかを整えても後ろ姿の印象はあまり変わりません。
反対に、項目がほとんど左側なら、範囲を広げる理由はありません。広げればそのぶん回復する場所が増えますし、広げすぎると背中の皮膚全体がゆるむおそれを挙げる解説もあります。取る量が多いほどきれいになるわけでもありません。広く取るかどうかではなく、どこで区切るかを後ろ姿を見て決めたかどうかが基準です。
帯のまわりの段差には、背中だけでなく脇や胸の横の脂肪が関わっていることもあります。横から見た厚みやブラジャーの前側が気になる場合の考え方は、副乳と脇のハミ肉のほうで扱っています。
関連ページ : ラインカルチャーの脂肪吸引
傷の位置と術後の過ごし方
吸引のための傷は数ミリほどの小さなもので、ブラジャーの帯で隠れる位置や二の腕の付け根、脇のしわに沿った場所に置くのが一般的です。数や位置は範囲やクリニックによって違います。背中の上のほうから肩甲骨まわりまで均一に届かせるには、管を入れる角度をそろえるために入口が増えることもあります。大切なのは数そのものより、下着や服、しわに隠れる位置にあるかどうかです。傷は赤みの残る時期を経て数か月かけて目立たなくなっていきますが、体質によっては盛り上がることもあります。
術後は、上半身を覆う圧迫着を着て過ごします。背中まで覆うぶん締めつけられる面積が広く、暑い季節はとくに窮屈に感じやすくなります。肩甲骨の凹凸があるので、圧迫着がぴったり合いにくいこともあります。着る期間は解説によって一週間ほどから数か月までと幅があるので、執刀医の指示に従ってください。手術の時期を決めるときは、季節と、ふだん一日をどこで過ごしているかも一緒に考えておくと無理がありません。
背中は、椅子の背にもたれる、寝返りを打つ、起き上がるといった日常の動作でいつも使われる場所です。仰向けに寝ると吸引した場所が押されるので、はじめの数日は横向きのほうが楽だという方が多くいらっしゃいます。痛みや腫れは一週間ほど、むくみと内出血は二週間ほどで落ち着いていくとする解説が多いものの、個人差があります。
変化が見えてくる順番も、ほかの部位とは少し違います。二の腕なら袖を通したときに先に気づきますが、背中はまず、服に透けていた線が目立たなくなるところから変わっていきます。後ろ姿の写真で面が整ってきたと分かるのはもう少しあとで、仕上がりを確かめるのは三か月から半年ほどたってからです。
韓国で受けるなら決めておくこと
背中の脂肪吸引を韓国で受けることを調べると、韓国のクリニックの日本語ページがいくつも出てきます。硬い背中の脂肪にも対応できる機器や術式の説明が中心で、それも判断材料の一つです。ただ、背中を渡韓で受けるときに先に考えておきたいのは、機器よりも、自分では見えない場所を離れたところからどう確かめるかです。
まず、出発前の相談です。背中の範囲や仕上がりの希望は、言葉で伝えにくいものです。通訳を介すると細かいところがさらにこぼれやすくなります。最初に挙げた条件で撮った写真、つまり腕を下ろした姿、腕を開いた姿、いつもの姿勢、肩を開いた姿勢の四枚をLINEで送っておくと、どこを見るべきかがかなり絞れます。そのうえで、層の厚みは来院したときに超音波で確かめることになります。
次に、帰りの移動です。術後すぐは腫れや痛みが強い時期で、飛行機では長い時間、背もたれに背中を預けて座ることになります。圧迫着の上から楽に着られる前開きの服や、重い荷物を先に預けてしまう段取りがあると、移動がずいぶん楽になります。滞在日数の組み方は韓国での脂肪吸引のダウンタイムと滞在日数にまとめています。
そして、帰国後の経過です。背中は自分で見られないので、経過を確かめるにも誰かの手を借りることになります。手術前と同じ条件で、できれば同じ人に撮ってもらうと比べやすくなります。術後の経過は、手術をした医師が一か月、二か月、三か月、六か月の節目ごとに確認していきます。帰国後の経過もアフターケアとして相談できるので、どの節目に来院し、どの時期を帰国後の相談にするかを、手術の日程と一緒に決めておくと安心です。痛みがいったん引いてから強くなる、熱をもつ、片側だけが急に腫れるといった変化があれば、次の予定を待たずに、日本の近くの医療機関も含めて早めに相談してください。
費用は、どの範囲をいくつ組み合わせるかで大きく変わります。表示されている金額に何が含まれているかの見方は韓国での脂肪吸引の費用の差で整理しています。
背中を相談する前に見ておくこと
背中にも、判断を先に延ばしたほうがいい時期があります。減量の途中なら、いま見えている厚みは最終的なものではありません。背中は体脂肪が減るときに一緒に薄くなる場所なので、体重が動いているあいだは、今月の写真と来月の写真が違って見えます。減量が終わった直後も同じで、落ちるのが速かったほど皮膚が追いつかず、実際よりゆるんで見えることがあります。
反対に、体重が落ち着いているのに背中だけが残っているなら、確かめてみるのにいい時期です。食事や運動で体重を減らしても、背中だけを選んで減らすことはできません。全身の体脂肪を落としてもこの場所だけが変わらなかったのなら、運動でできることはひととおり試したと考えてよいでしょう。
背中は、自分の目で判断するのがとくに難しい部位です。写真で姿勢の分を除いても、線維の多い背中の脂肪がどの層にどれだけあるかは、手でつまんでも分かりません。肩甲骨上、帯まわり、腰上の厚みを超音波でそれぞれ測り、姿勢ごとの写真と合わせて見るのは、どこで区切るかを後ろ姿から決めるためです。四枚の写真がそろったら、それを持って一度相談してみてください。