二の腕の脂肪吸引と副乳|一緒に見るべき腕は別にあります

腕のことを相談しにいらして、脇の話をそこではじめて聞くという方がいらっしゃいます。腕だけを考えていらしたのに、横につまめる膨らみまで一緒に見る必要があると言われると、範囲を広げようとしているのではないかと思われることもあります。
ですからこの記事は、腕だけで済む場合と一緒に見るべき場合を分けるところまでを書きます。一緒にするほうが常によい、というお話ではありません。
腕は細くなったのに、なぜ横はそのままなのでしょう
手術後のカウンセリングでよく出てくる言葉があります。腕は確かに減ったのに、腕を体につけたときに横につまめる膨らみはそのままだ、というものです。
理由は単純です。その膨らみが腕の範囲の外にあったからです。脇の前側でつまめる塊は二の腕の後ろの脂肪とつながって見えますが、手術で扱う区域としては別の場所です。腕のところで切ると、整えた側と残った側のあいだに、なかった段差ができて見えることもあります。
服を着たときにこの差はより大きくなります。袖のない服や体にフィットするトップスは、腕そのものよりも腕と胴体が出会う横のラインを見せます。腕の周囲が減っても、この線がそのままであれば、鏡の前で感じる変化は期待したほど大きくなりません。

脇の膨らみがすべて脂肪とはかぎりません
ここでもう一つ分けておくべきことがあります。脇の前側でつまめるものが脂肪なのか、乳腺組織が混ざった副乳なのかです。
副乳と呼んではいますが、正確な名称ではありません。胸の組織が脇のほうまで続いて残っているものを指し、その中に乳腺組織が混ざっている場合があります。乳腺組織は脂肪と性質が違うので、吸引で同じだけ減るわけではありません。
二つを分ける手がかりがいくつかあります。
- 生理周期によって大きさや痛みが変わるなら、乳腺組織が混ざっている可能性があります。
- 体重が減ったときに一緒に減ったのであれば、脂肪の比重が大きいほうです。
- 触れたときに周りより硬くしこりのようにつまめるなら、脂肪だけではないかもしれません。
ただしこれは方向を決めるためのもので、診断ではありません。どちらなのかは超音波で組織を確認してはじめて分かれます。カウンセリングでこの確認を先にする理由は、乳腺の比重が大きいのに吸引だけを計画すると、結果が予想とずれるからです。
脂肪の比重が大きければ、腕と同じやり方で整います。乳腺の比重が大きければ吸引で減らせる幅が限られ、そのときは別のアプローチが必要かどうかを改めて見ることになります。この境目をあらかじめ知って始めるのと、あとから知るのとでは、差が大きくなります。
注射を先に試されていたなら
脇の膨らみのために注射を何度か試され、物足りなくていらっしゃる方がおられます。
注射が間違った選択だったというより、その膨らみの中に乳腺組織が混ざっていた可能性を先に見ます。薬剤で分解されるのは脂肪細胞なので、乳腺の比重が大きければ回数を増やしても体感は小さくなります。逆に脂肪が浅く敷かれている場合なら、注射で整う分は確かにあります。
ですから回数をさらに増やすのか方法を変えるのかは、いまその場所に何があるのかを確認したあとで決めるほうが早道です。組織の構成を見ずに回数だけ増やすと、時間と費用が対象でない場所に使われます。

腕だけにしたとき、何が残りますか
この問いに具体的に答えている記事は多くありません。残るものを場所ごとに分けてみます。
腕を体につけたときの横のラインが残ります。二の腕の後ろが薄くなるにつれて、脇の前側の膨らみが相対的により目立ちます。腕の周囲は減ったのに、鏡で横に見える幅は似たように感じられる理由です。
腕を上げたときの折り目が残ります。腕を上げると脇の前側が折れて厚くつまめますが、この場所は腕の範囲の外なので、腕だけを整えてもそのままです。写真を撮るときに腕を上げる姿勢が多ければ、この部分がずっと気になります。
下着の上に乗る部分が残ります。ブラの前側のバンドの上に肉があふれる場所も同じ区域に入ります。腕が細くなっても、こちらがそのままであれば、体にフィットするトップスでの印象は大きく変わりません。
逆に腕の周囲そのものと、腕を下ろしたときに横から見える厚みは確かに減ります。袖がきつかった感じが和らぎ、長袖のフィット感が変わります。ですから目標が袖のフィットであれば、腕単独でも十分です。
残るものと変わるものをあらかじめ分けておくことが要になります。この区別なしに始めると、結果が悪いわけでもないのに物足りなさが残ります。
一緒にすべきでしょうか、腕だけでよいでしょうか
判断の基準を並べて置きます。右側に当てはまる項目が多いほど、一緒に見るほうが結果はなめらかです。
| 確認する項目 | 腕だけで済むほう | 一緒に見るべきほう |
|---|---|---|
| 腕を体につけたとき | 横の線がなめらか | 膨らみが前に押し出される |
| 腕を上げたとき | 脇がくぼむ | 折り目が厚くつまめる |
| ブラをつけたとき | バンドの上にあふれない | 前側に肉が乗る |
| 体重が減ったとき | この場所も一緒に減った | この場所だけそのままだった |
| 気になる服 | 袖がきついトップス | ノースリーブ・体にフィットするトップス |
下の二行が、実際には判断を大きく分けます。体重が減ってもその場所だけ残ったのであれば、全身の減量では解決しない区域だという意味であり、気になる服がノースリーブのほうであれば、腕の周囲より横のラインが目標だという意味です。
逆に上の三行がすべて左であれば、脇をあえて範囲に入れる理由はありません。続く区域がきれいであれば、腕単独で十分です。大切なのは広くするかどうかではなく、切る場所を後ろ姿と横姿を見て決めたかどうかです。範囲をどこまで取るかは、二の腕の脂肪吸引の範囲に区域ごとに書いてあります。
一度で済む場合と、そうでない場合
一緒に見ると決めた場合、多くは同じ手術の中で続けて扱います。切開の場所を新たに増やさず、腕側の進入点から脇まで届くことが多いからです。回復の負担も腕単独と大きくは変わりません。
ただし乳腺組織の比重が大きい場合は話が違います。吸引で減らせるのはその周りの脂肪までで、組織そのものを小さくするには別の方法を見る必要があります。この場合は、どこまでが吸引で整い、どこからはそうでないのかを手術前に分けてお伝えします。あとから物足りなさが残る場所は、たいていこの境目で生まれます。
回復の経過でも、脇は腕より腫れが長く続くほうです。腕をよく動かす場所であり組織が重なっているので、腕側が整ったあとにこちらが少し遅れてついてきます。ですから手術から一か月ほどで、横のラインだけそのままのように感じられる時期を通ります。この時期の姿は最終ではありません。最終の確認までは3か月から6か月を見ます。
同じ条件でも結果の幅は人によって違います。組織の構成と皮膚の弾力、回復の速さがそれぞれ異なるからです。ですからどこまで変わりうるかは、腕と脇を一緒に見てからでなければ申し上げられません。
手術前にこれだけは確認してください
整理すると、順番はこうなります。
まず腕を体につけた姿勢と上げた姿勢をそれぞれ鏡でご覧になり、横の線が前に押し出されるかを確認してみてください。押し出されるなら、その場所を指でつまんでみて、周りより硬くしこりのようにつまめるか、生理周期によって変わるかを思い出していただければ結構です。
その次はカウンセリングで確認します。超音波で組織の構成を見て、吸引で整う範囲を先に分けます。この確認なしに範囲から決めると、腕だけで済んだ方が広く受けることになったり、一緒に見るべき方が腕だけにして横のラインが残ったりします。手術前に何を尋ね何を確認すべきかは、二の腕の脂肪吸引のカウンセリングで確認することにまとめてあります。
腕を細くすることが目標なのか、ノースリーブを着たときの横のラインが目標なのかによって、答えは分かれます。二つを同じ計画で一度に解決しようとすると、どちらも満足のいかない終わり方になる場合があるので、カウンセリングではまず目標をお尋ねします。
脇でつまめるものが脂肪なのか乳腺組織が混ざったものなのかは、手で触れただけでは分かれません。ラインカルチャー医院のカウンセリングで超音波で組織の構成を確認し、腕をつけた姿勢と上げた姿勢を写真で一緒に残すのも、そのためです。腕だけにするか一緒に見るか、おひとりで決めにくいときは一度お立ち寄りください。