上腕リフトと二の腕の脂肪吸引、必要な腕はそれぞれ違います

上腕リフト(腕のたるみ取り)を調べ始める方は、たいてい同じ順序をたどります。はじめは脂肪吸引を探していて、たるみの話が出てきたところでリフトという言葉に出会う、という流れです。
ところがこの二つは、どちらが優れているかを言える関係ではありません。対象が違います。 一方は脂肪を減らし、もう一方は皮膚を減らします。ですから先に見分けるべきなのは手術ではなく、ご自分の腕に何が残っているかです。
同じ「たるむ」でも状態は分かれます
同じ「たるんで揺れる」という言い方の中に、異なる二つの状態が入っています。
脂肪が残っている場合は、重みがかかって揺れます。二の腕の裏側をつまむとぽってりとつまめ、揺れる幅がその厚みについてきます。このときは脂肪を減らせば揺れも一緒に減る分があります。
皮膚が残っている場合は違います。つまむと薄くつまめるのに、振るとたるんで揺れます。脂肪が減った場所に皮膚がその分ついていけていない状態です。ここで脂肪をさらに減らすと、支えていたボリュームまでなくなって、余った皮膚がより際立ちます。
| 確認する動作 | 脂肪寄り | 皮膚寄り |
|---|---|---|
| 二の腕の裏側をつまむ | ぽってりつまめる | 薄くつまめる |
| 腕を上げて振る | つまめる厚みの分だけ揺れる | 薄いのに大きく揺れる |
| つまんで離す | すぐ戻る | 細かいしわが残ってから戻る |
| 最近の体重の変化 | 大きな変化なし | 短期間に大きく減量 |
| 腕を下ろしたとき | 横から厚みが見える | 厚みよりたるみが見える |
下の列に当てはまる項目が多いほど、皮膚側の比重が大きいということです。ただしこの確認は方向をつかむためのもので、診断ではありません。手でつまんで分かるのはここまでで、脂肪層が実際に何ミリなのかは超音波で層を分けないと見えません。

腕に脂肪が残ったときと皮膚が残ったとき
二つの状態でそれぞれ何が変わるのかを分けてみます。
脂肪が残った腕で吸引をすると、ボリュームが減って服の着心地が先に変わります。袖がきつかった感じが減り、腕を下ろしたときに横から見える厚みが整います。皮膚は減ったボリュームの分だけある程度は締まってきますが、その幅はもともとの弾力によって分かれます。
皮膚が残った腕では、吸引だけでは解決しない区間があります。取る脂肪がそもそも多くなく、ボリュームをさらに減らすとたるんだ皮膚がそのまま出てくるからです。この場合は皮膚を直接減らす方法が選択肢に入ります。腕の内側に沿って切開し、伸びた皮膚を切り取って縫合するやり方です。
ただし、リフトが必要なほど皮膚が余っている場合は思っているほど多くありません。 検索結果の上位でリフトの話をよく見かけるのは、その記事の多くがリフトを行っているところで書かれた文書だからでもあります。実際のカウンセリングでは脂肪の比重のほうが大きい場合が多く、そのときは吸引のほうで答えが出ます。
リフトと吸引、傷あとと回復が違います
二つの手術のいちばん大きな違いは、結果ではなく傷あとと回復の負担です。
脂肪吸引は数ミリの穴から管を入れます。切開の場所は腕の内側や脇のしわに沿って取るので、腕を下ろした姿勢では折り込まれるか隠れます。リフトは伸びた皮膚を切り取るため、切開が線としてつながります。たるみの程度によって脇の近くで短く終わることもあれば、ひじのほうまで下りることもあります。
| 区分 | 二の腕の脂肪吸引 | 上腕リフト |
|---|---|---|
| 減らす対象 | 皮下脂肪 | 伸びた皮膚 |
| 切開の形 | 数ミリの穴 | 腕の内側に沿って線状に |
| 傷あと | しわの線に隠す | 長さが残り、落ち着くまで6か月以上 |
| 腕を使う制限 | 抜糸の前後でほぼ解除 | 縫合部の張力のためより長く |
| 最終の確認 | 3〜6か月 | 6か月以上 |
| ラインカルチャー医院 | 対応しています | 対応していません |
表の最後の行を先にお伝えします。上腕リフトはラインカルチャー医院で行っている手術ではありません。 ですからこの記事は、どちらが必要な状態かを見分けるところまでを書き、リフトのほうだと判断される場合は、その手術を行っているところでご確認くださいとご案内しています。
傷あとを受け入れられるかどうかが、決断の大きな部分を占めます。腹部のリフトは下着や服で傷あとをある程度隠せますが、腕はその場所が出やすいところです。 たるみが減ることと線が残ることの間で、どちらがより気になるかを先に決めておく必要があります。
傷あとが薄くなるには時間がかかります。二か月ごろはまだ赤く見え、周りのむくみも残ります。三か月ほどで赤みと色素沈着が少しずつ減り、六か月には かなり薄くなる経過がよく見られます。ただし六か月たったから傷あとが完全に落ち着くというわけではありません。 腕をよく使う仕事をされていると、その張力が傷の治り方に影響することもあり、一部が厚く盛り上がる場合もあります。
リフトの中にも切開を短くした形があります。ミニリフトと呼ばれるもので、脇の近くで短く終えるやり方です。傷あとが短いのは確かな利点ですが、そのぶん減らせる皮膚の量も限られます。 傷あとを短くしたくてこちらを選ぶと、残るたるみがそのままになることがあるので、ここでもまず見るべきは皮膚がどれだけ余っているかです。

両方が必要な腕もありますか?
脂肪と皮膚が一緒に残っている腕もあります。大きく減量されたのに、まだ腕に脂肪が残っている場合がこれにあたります。
このときは順序が問題になります。脂肪を十分に減らしたうえで残ったたるみを整えると、上腕の輪郭だけでなく、ひじから脇へ続く線まで一緒に整います。 上腕とは、肩からひじまでの腕の上半分を指します。逆に皮膚だけを引くと、残った脂肪のせいで結果が見込みと変わることがあります。ですから二つを一緒に置いて計画する場合が少なくありません。
そのため、二つの手術を同じ日に行うことがいつも有利とは限りません。吸引のあと数か月おいて皮膚がどこまで締まるかを見てから決めると、切り取るべき皮膚の量が最初の見込みより減る場合があります。
一度で終わらせるほうがよいのではと聞かれる方もいらっしゃいます。麻酔が一度で済み、回復も一度で終わるからです。その利点がないわけではありません。ただ腕では、順序を分けるほうの得が大きい傾向にあります。皮膚をどれだけ切り取るかは、脂肪を減らしたあとでなければ正確に見えないからです。 先に決めると多めに取ることになり、多めに取れば傷あとが長くなります。
年齢によっても判断が分かれます。皮膚が自分で締まる幅は若いほど大きい傾向にあるので、同じ程度のたるみでも待ってみる余地が違います。逆に締まる幅が見込みにくい場合は、はじめから二段階を計画に入れて始めるほうがよいです。
減量が終わっていないなら判断を先延ばしに
最後に時期の話をしておきます。たるみを判断するのに最も向かない時期があります。
減量が終わった直後です。 落ちるペースが速いほど皮膚が縮むほうは遅れるので、この時期がいちばんたるんで見えます。ここで判断すると、実際より皮膚の問題を大きく見積もることになり、必要のない手術まで考えることになります。
時間がたつにつれて皮膚がある程度締まる幅があります。その幅は年齢と減量のペース、もともとの弾力によって違いますが、少なくとも減量直後の姿が最終ではありません。体重がまだ動いている最中ならなおさらです。今残っているのが脂肪なのか皮膚なのか、それ自体が変わり続けるからです。
ですからこの時期にいらっしゃると、たいてい数か月後にもう一度見ましょうというお話になります。
ここまでがご自分で見分けられる範囲です。つまんだときにぽってりつまめ、揺れがその厚みについてくるなら、リフトまで行く状態ではありません。薄くつまめるのに大きく揺れ、最近大きく減量されたのであれば、そのときは皮膚のほうも一緒に見る必要があります。二つの条件が混ざっているなら、脂肪から整えて数か月後にもう一度数えてみる順序のほうがよいです。
つまんだときの厚みと揺れる幅を、おひとりで見当づけるには限りがあります。脂肪層が何ミリなのか、皮膚がどれだけ余っているのかは、超音波で層を分けないと見えません。どちらが必要な状態かを見分けるところまでは、カウンセリングでお答えできます。ご自分で見分けにくいようでしたら、一度お立ち寄りください。