二の腕の脂肪吸引のクリニック、結果はなぜ分かれるのでしょうか?

同じ手術の名前なのに、結果の話はまちまちです。口コミを読んでいると、満足したという記事と物足りなかったという記事が並んで出てきて、そのうち運に任せることのように感じられてきます。
運ではありません。結果は手術室だけで決まるのではなく、その前に何を確認し、何を決めておいたかでかなりの部分が分かれます。 以下の四つの地点がその場所です。
同じ手術なのになぜ結果が違うのですか?
二の腕は他の部位よりばらつきが大きく出るほうです。理由は構造にあります。
腹部は脂肪層が厚いのである程度の余裕があります。少し多めに抜いても少なめに抜いても、表面がその差を覆ってくれます。二の腕は反対です。脂肪層が薄く皮膚も薄いので、数ミリの差が表面にそのまま出ます。余裕が少ない部位ほど、判断の差が結果の差としてすぐに表れます。
ですから二の腕では、道具より判断のほうが結果を多く決めます。その判断が行われる場所が四つあります。
| 分かれる地点 | 確認があったとき | 確認がなかったとき |
|---|---|---|
| 層の確認 | 脂肪が浅い層か深い層かを知って入る | 手でつまんだ厚みだけを見て始める |
| 残す厚み | 先に決めてその線で止める | 抜ける分だけ抜く |
| 範囲 | 続く区域まで見て切る場所を決める | 腕だからと腕で切る |
| 経過の確認 | 最初の状態を知る側が続けて見る | 記録を受け取って見る |
右の列が間違っているという意味ではありません。ただ右に行くほど、結果が条件によって大きく揺れます。

脂肪層を確認して入ったかを見ます
一つ目です。二の腕の裏側の脂肪はひと塊ではなく、浅い層と深い層に分かれます。
二つの層は性質が違います。浅い層は皮膚のすぐ下にあるので、ここから多く抜くと表面が均一でなくなります。深い層は筋膜に近く、相対的に余裕があります。同じ厚みでも脂肪がどの層に寄っているかによって、どこからどれだけ抜くかが変わります。
この区別は手でつまんでも出てきません。 つまんでぽってりつまめれば、どこかに脂肪があるというところまでは分かりますが、それが上のほうなのか下のほうなのかは分かりません。超音波で層を分けてはじめて見えます。
ここにむくみが混ざっているかどうかも一緒に見る必要があります。むくみを脂肪として数えると抜く量を実際より多く見積もることになり、そうすると残すべき厚みにまで手をつけることになります。

残す厚みを先に決めたかを見ます
二つ目です。この順序が結果を大きく分けます。
脂肪は取り除く対象であるだけではありません。皮膚の下で表面を支える層なので、ある程度残っていないと線がなめらかにつながりません。残す厚みを決めずに始めると基準が「抜ける分だけ」になり、そうすると二の腕のように余裕が少ない部位では表面が均一でなくなりやすいのです。
弾力が低い腕では、この問題がより大きく出ます。支えていたボリュームがなくなると余った皮膚がそのまま出てきて、細くはなったけれど腕を上げたときのたるみはより目立つ結果になります。ですから弾力が弱い腕ほど、残す厚みを控えめに取ります。
先に決めておくと、手術中も基準が保たれます。決めていないとその場で判断することになり、そのときは左右が違って出る余地が生まれます。

範囲をどこで切ったかを見ます
三つ目です。二の腕の脂肪吸引なのに腕で終わらない理由があります。
二の腕の裏側の脂肪は、脇の前側の折れ込み、副乳、ブララインへ続く後ろと一つの線をつくっています。副乳と呼んではいますが正確な名称ではなく、脇の前側にぽこっとつまめる脂肪のことです。腕だけ整えて続く区域を残しておくと、その間になかった線が新しくつくことがあります。腕は細くなったのに後ろから見たシルエットはそのまま、という結果がここから出ます。
ですから範囲を決めるときは、腕を下ろした姿勢と上げた姿勢をそれぞれ見て、脇の前側が折れ込むか、副乳が出っ張るか、ブララインへ続く厚みがあるかを順番に確認します。このうち複数が一緒に見えるなら、腕だけよりも続く範囲を一緒に見たほうが仕上がりがなめらかです。
逆に、腕だけでよい腕もあります。続く区域がきれいなら範囲を広げる理由はありません。大事なのは広くするかどうかではなく、切る場所を腕の状態を見て決めたかどうかです。
ここにもう一つ加わるのが経過の確認です。回復の過程ではあいまいな状態がよく生まれます。3週目に片側がより硬くつかまるとか、二か月目にしこりが残っているとか。このときよくある経過なのか確認が必要なのかを見分けるには、最初の状態を知っている必要があります。どの層まで扱い、左右の差がもともとどれだけあったかを知る側が見れば、判断が早くなります。結果は手術で終わらず、この区間まで続きます。
同じクリニックなのに結果が違う場合
もう一つ触れておきます。クリニックのあいだだけでなく、同じクリニックの中でも結果は分かれます。
いちばん大きな変数は患者さまの条件です。脂肪層の厚み、皮膚の弾力、回復の速さが違えば、同じ計画でも違う結果が出ます。ですから口コミがよいということが、ご自分の腕でも同じ結果が出るという意味にはなりません。口コミで見るべきは結果の大きさではなく、その方の条件がご自分と近いかどうかです。
レビューの数も同じ文脈です。レビューが多いというのはそれだけ多く行ったという意味であって、ご自分の腕に合うという意味ではありません。部位ごとにご覧になるほうがよく、二の腕の症例がどれだけあるかのほうが、全体の件数より意味があります。腹部を多く扱った経験が、そのまま二の腕に移るわけではありません。二つの部位は脂肪層の厚みも皮膚の余裕も違うので、判断の基準そのものが違うからです。

吸引量と機器名が答えにならない4つ
最後です。クリニックを比べるときにいちばんよく目にする二つの項目ですが、どちらも結果を説明してくれません。
一つ目、同じ量でもどの層から出たのかが違います。 浅い層から抜いたものと深い層から抜いたものは、同じ量でも表面のつかまり方がまったく変わります。
二つ目、多く抜いたことと、うまく抜いたことは同じではありません。 二の腕は余裕が少ないので、多く抜くほど有利な部位ではありません。数字が大きいほどよいと読むと、方向が逆になります。
三つ目、機器は道具であって、止まる場所は道具が決めません。 脂肪を砕いたり吸引したりする方式は違っても、どの層で止めるか、どれだけ残すかは人が判断します。同じ機器を使うところどうしでも結果が分かれる理由です。
四つ目、二つの数字はどちらも手術の前に確認する方法がありません。 カウンセリングで聞いた見込みの吸引量と実際は違い、機器の仕様はご自分の腕とつながりません。一方、層を確認したか、残す厚みを決めたかは、カウンセリングで直接お尋ねになれます。
先に見るべきは数字ではなく、その数字を決める過程です。 カウンセリングで自分の腕の層がどうなっていて、どこを残す計画なのかを説明してくれるのか、それともどれだけ抜けるかから話すのかで分かれます。
手術の前に確認できるのはここまでです。層を見たか、残す厚みを決めたか、範囲をどこで切るかは、カウンセリングで直接尋ねて答えをもらえます。一方、吸引量と機器の仕様は前もって照らし合わせる方法がないので、答えをもらえるほうを空けたまま、もらえないほうで選ぶと順序が逆になります。 三つの質問への答えが自分の腕ではなく一般論で返ってくるなら、そのときは吸引量や機器がどれだけよくても、結果を前もって思い描くのは難しくなります。
層を見たか、残す厚みを決めたか、範囲をどこで切るかは、カウンセリングで直接お尋ねになれる項目です。ラインカルチャー医院のカウンセリングで超音波で層を測り、残す厚みを一緒に決めるのも、その答えを数字ではなく過程としてお渡しするためです。比べていらっしゃるところがあれば同じ三つの質問を投げてみて、ご自分の腕の答えが気になるようでしたら、カウンセリングで直接ご確認ください。