バッカルファット除去を韓国で受ける前に|こける人と若見えする人

韓国の美容外科の日本語ページでバッカルファット除去を調べると、「10分」「すぐに日常生活へ」といった言葉が並びます。口の中から取るので顔の表面に傷が残らず、腫れが引けば頬から口元の横にかけての幅が狭くなる。短い旅程に組み込みやすい手術に見えるのも自然なことです。
ところが日本語で検索し直すと、今度は「後悔」「頬がこけた」「老けて見える」という言葉が同じくらい目に入ってきます。取るべきではない、とはっきり書いている解説もあります。
どちらの話も間違ってはいません。ただ、同じ顔について話しているわけではないのです。 頬の奥の脂肪がもともと多い顔と、そうでない顔とでは、同じ手術がまったく違う方向に働きます。ここでは、どんな顔なら若く見えやすく、どんな顔ならこけて見えやすいのか、その境目と、韓国で受けるなら出発前に確かめておきたいことを整理します。
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頬の広がりは量か位置かで見分けます
バッカルファットは、頬の中央の奥、ものを噛むときに使う筋肉よりさらに深いところにある脂肪のかたまりです。頬脂肪体とも呼ばれます。皮膚のすぐ下にある皮下脂肪とは層が違い、体重を落としても厚みがあまり変わらないのが特徴です。体は細いのに顔だけ丸く見える、という悩みの背景にこの脂肪があることは少なくありません。
気になり始めるきっかけは、たいてい写真です。正面より斜め45度から撮られた写真で、頬の下側が思ったより広く見えることに気づいた、という方が多くいらっしゃいます。そこを減らせば解決しそうだ、と考えるのは自然な流れです。
ただ、頬の下側が重く見える理由は大きく二つあります。一つは脂肪の量が多いこと。もう一つは位置が下がっていることです。もともと頬骨の下にあったボリュームが年齢とともに下へ移ってくると、フェイスラインのあたりが重く見え、ほうれい線も深くなります。この場合は脂肪が多いのではなく、あった場所が変わったということになります。
自分でできる見分け方があります。仰向けに寝たときと、立っているときの顔を鏡や写真で比べてみてください。寝ると下がっていたボリュームが元の位置に戻るので、頬の下側が狭く見えます。差が大きければ位置の問題、どちらの姿勢でも同じように広ければ量の問題に近いと考えられます。年齢を重ねるほど両方が混ざっていることが多いので、どちらの比重が大きいかを見る目安にしてください。
この区別が大事なのは、向かう方向が逆になるからです。量が多いのであれば、取るという選択は理にかなっています。一方、位置が下がっていることが主な原因であれば、取るほど下から支えていたボリュームがなくなり、かえってたるんで見えることがあります。
今小さく見えることと十年後の顔
バッカルファットは、ただ場所を取っているだけの脂肪ではありません。顔の中ほどを下から支える役割もしています。
そのため多く取ると、今は顔が小さく見えても、年齢とともに顔全体のボリュームが減っていったときに、その場所から先にこけて見えることがあります。顔は年を重ねると自然に脂肪が減り、下へ下がっていきます。支えていた部分がすでに空いていると、その変化が早く表に出ます。 術後しばらくは問題がなくても、何年か経ってからこけが目立ってくる、と日本の解説の多くが書いているのはこのためです。
とはいえ、バッカルファット除去を受けてはいけないという話ではありません。もともと多い顔から適切な範囲を取ることと、多くない顔からさらに小さく見せようとして取ることは、結果が違うということです。前者は年月が経っても大きな問題になりにくく、後者は数年後に、物足りなさではなくこけとして残ることがあります。
年齢も判断に入ってきます。二十代前半であれば、これから顔のボリュームが減っていく時間が長く残っています。今は余裕があるように見えても、その余裕をどこまで使うかは慎重に考えることになります。反対に、すでにボリュームが減り始めている年代では、今残っている量がこれから保たれる量に近いと考えられます。同じ厚みでも、年齢によって取ってよい範囲が変わるのはそのためです。
そしてもう一つ、取った脂肪は元に戻せません。 こけが気になった場合に脂肪を注入して補う方法はありますが、それは元に戻すことではなく、別の手術をもう一度受けるということです。だからこの手術で決めるべきなのは、どれだけ取るかより、どこまで残すかのほうです。
向いている頬、慎重になりたい頬
下の表は、判断の方向をつかむための目安です。診断ではなく、自分の頬がどのあたりにいるかを考える材料として見てください。
| 今の状態 | 近い判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 痩せ型なのに、頬の下側だけ広く見える | 取ってもよい側 | 体脂肪と関係なく、頬の奥の脂肪の比重が大きい |
| 口の内側から触ると、厚みがしっかりある | 取ってもよい側 | 取るだけの量が実際にある |
| 笑ったときだけ頬が横に張り出す | 境目 | 表情筋の動きの影響が混ざっている |
| ボリュームが下がり、ほうれい線が深い | 慎重になりたい側 | 支えが減ると、たるみが目立ちやすい |
| もともと頬が薄く、頬骨の下に影が出やすい | 慎重になりたい側 | 今も余裕が少なく、こけが出やすい |
| 体重の変動が大きい、または減量中 | 時期を待つ側 | 顔のボリュームがまだ変わっている途中 |
上の二行は、取ることで得られるものがはっきりしている状態です。下に行くほど、今の満足と数年後の印象が逆向きになりやすく、範囲を小さくするか、別の方法を先に考えることになります。
三行目は少し説明が必要です。笑ったときにだけ頬が盛り上がって広く見えるのは、表情を作る筋肉が脂肪を押し上げている影響が混ざっているためです。脂肪を取ると笑顔の印象は変わりますが、ふだんの顔の幅は期待したほど狭くならないことがあります。ここに当てはまりそうな方は、無表情の正面と、笑った正面の写真を二枚用意しておくと、その差がそのまま判断の材料になります。
最後の行もよくあるケースです。減量中は顔のボリュームが減り続けている途中なので、今厚く見える頬が数か月後も同じ厚みかどうかは分かりません。体重が落ち着いてから見たほうが、取るかどうかの判断は正確になります。
顔の脂肪吸引や注射とは別の手術です
バッカルファット除去と顔の脂肪吸引は、どちらも顔の脂肪を減らす手術なので混同されがちですが、相手にしている脂肪の層が違います。
| 見るところ | バッカルファット除去 | 顔の脂肪吸引 | 脂肪溶解注射 |
|---|---|---|---|
| 対象の脂肪 | 頬の奥、深い層の脂肪のかたまり | 頬・フェイスライン・顎下の皮下脂肪 | 皮下脂肪 |
| 方法 | 口の中を小さく切開して取り出す | 小さな穴から細い管を入れて吸い出す | 薬剤を注射する |
| 傷の位置 | 口の中 | 耳の後ろや顎下など目立ちにくい場所 | 注射の跡のみ |
| 変化の出方 | 一度で | 一度で | 回数を重ねて少しずつ |
深い層にあるバッカルファットは、脂肪吸引の管や注射では減らせません。逆に、皮膚のすぐ下の脂肪が原因で丸く見えている顔にバッカルファット除去をしても、思ったほど変わらないことがあります。二重あごもその一つで、顎下の脂肪はバッカルファットとは別の場所にあるため、この手術では変わりません。
実際には、顔が大きく見える理由が一か所だけということはあまりありません。顎下とフェイスラインは皮下脂肪を取り、頬の奥はそのまま残す。あるいは顎下は取って、頬骨の下はむしろ補う。取る場所、残す場所、補う場所は、同じ顔の中でもそれぞれ違います。 顔の皮下脂肪をどう取るかは韓国で受ける顔の脂肪吸引で、注射の効果がどのくらい続くかは脂肪溶解注射の持続期間で扱っています。
取り過ぎが心配なら、まず注射で様子を見るという考え方もあります。ただ、注射が働くのも皮下脂肪なので、頬の奥の厚みが原因であれば、そこは注射では変わりません。どの層が原因かを先に分けておかないと、方法の比べ方自体がずれてしまいます。
関連ページ : ラインカルチャーの顔の脂肪吸引
韓国で受けるなら出発前に確かめること
手術そのものは短くても、決める作業は短くできません。韓国の病院の日本語ページには、手術時間、溶ける糸で縫うので抜糸がいらないこと、すぐに日常生活に戻れることなどが書かれています。どれも手術当日の話です。渡韓して受ける方にとって大事なのは、その前と後のほうです。
出発前には、写真で見当をつけておきます。 正面、斜め45度、横の三方向と、先ほどの無表情・笑顔の二枚です。正面では幅が、45度では頬の高さが、横ではフェイスラインとのつながりが見えます。三つそろうと、広く見える理由が量なのか位置なのかがかなり絞れます。
ただし、写真で分かるのは見当までです。外から見える広さと、実際の脂肪のかたまりの大きさは、いつも比例するわけではありません。広く見えるのに触ると薄い頬もあれば、その逆もあります。現地では、口の内側から厚みを確かめたうえで取る量を決めるのか、そして残す量について説明があるのかを確認してください。カウンセリングで口の中から触れて厚みを見るのも、この差があるからです。
滞在中は、顔が大きく見える時期を過ごすことになります。 口の内側から取るため、腫れは頬の外側に回りやすく、術後数日はむしろ顔が大きく見えます。取ったのに大きく見える時期がある、と知っておくと落ち着いて過ごせます。数日間はやわらかい食事が中心になり、口の中のケアの指示も受けます。食事のときにしみる、噛むと違和感があるといった感覚は、帰国後もしばらく続くことがあります。
帰国後は、仕上がりを日本で待つことになります。 腫れが引き、残った組織が落ち着いて最終的な形が見えてくるのは、数か月先です。その間の変化を比べるときは、毎回同じ明るさ、同じ角度で撮ってください。45度の写真は、少し向きがずれるだけで頬の広さが違って見えます。
もう一つ、口の中は細菌が多く、傷が小さくても感染には注意が必要な場所です。片側だけ腫れが強くなる、熱が続く、痛みが日ごとに増すといった変化があれば、自己判断で待たずに近くの医療機関を受診してください。そのとき手術内容の分かる書類があると話が早いので、渡韓中にもらっておきます。術後は手術をした医師が節目ごとに経過を確認し、帰国後の経過もアフターケアとして相談できます。どの時期に来院し、どの時期を帰国後の相談にするかは、出発前に決めておいてください。費用を比べるときも、手術の金額だけでなく、こうした術後の経過確認が含まれているかどうかで見るほうが実際に近くなります。金額が何で変わるかは、二の腕の例ですが韓国で受ける脂肪吸引の費用にまとめています。
バッカルファット除去で後悔が残るのは、多くの場合、手術の直後ではありません。直後は望んだとおりに狭くなったのに、年月とともに顔全体のボリュームが減り、支えるものが残っていなかったというケースです。だから基準にしたいのは、今満足できる範囲ではなく、何年か後にも後悔しない範囲です。 口の内側から厚みを確かめ、正面・45度・横の写真を並べて、取る範囲より先に残す範囲を決める。自分の頬がどちら側なのか迷っている方は、無表情と笑顔の写真を用意して、まずは相談してみてください。